有明先生と瑞穂さん
「だって同じマンションになったのはただの偶然ですもの。
二人ともいい子なのはわかってますし、理解のない方たちにまで教えてしまって二人が咎められるくらいなら黙っておいた方がいいでしょう?」

「愛野先生、僕まで『いい子』って」

「あらごめんなさい。つい・・・ウフフ」

「あ、ははは・・・」


愛野先生は二人が付き合っていることを話しても黙って応援してくれるんじゃなかろうか・・・と一瞬頭によぎる。



「それで、小浜先生は何と?」

「やっぱり疑われてしまいましたね。
偶然が重なってしまった、状況が状況だったのですが・・・」

「そう・・・。小浜先生って有明先生のことすごく気に入られてましたものね。
何かあったらおっしゃってくださいね。
私はいつでも力になりますわ」

「ありがとうございます」


有明が軽く頭を下げたので瑞穂も慌てて頭を下げた。


(あ・・・頭痛がしてきた・・・・・・)




みずほはこんらんしている!












「昨日も思ったけど・・・・・・有明先生の性格怖い・・・。
何もかも嘘じゃないかと思えてきました・・・」

「ひ、人聞き悪いなぁ」

「結婚詐欺とかできそうですよね」

「や、やめてよ・・・。
うまく嘘をつくためにはうまい具合に事実を織り交ぜた方がいいんだよ・・・。
もちろん自分が発言したことは忘れないようにしなきゃいけないのが大変だけど」


「・・・・・・先生って結婚詐欺とかうまそうですよね」


「二度まで言わないでよ・・・」
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