有明先生と瑞穂さん
「えー・・・布津ぅー、あんた彼女できたことある?」

「ぅえ?!俺?!」

「ないっしょ」


本人が答える前に有馬がスパッと切り捨てる。


「・・・・・・」


がっくりと肩を落とす布津に深江が慌ててフォローした。


「あっ・・・あー、でも好きな子とかいないの?!1年の時に告白された子とかどうなったのー?」

「うっ!!」

「へ?布津、告白とかされてたんだ」


布津は微妙な顔をして黙り込んだ。


「物好きもいるもんだねぇー」

「おっ、俺は好きな奴いるからな!」

「え!!振っちゃったの!もったいなー・・・もう二度とない経験だったかもしれないのに」

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」


(なぜみんな黙り込む・・・?)


「んん゙、ゴホ」


有馬がひとつ咳払いをして言う。


「・・・ずっとこんな調子なんだ」


不憫そうな目をして深江が言う。


「布津君ちょっとかわいそう・・・」

「・・・・・・」

「結構アンタって大胆なのに・・・ね・・・」



「俺のことは全くそういう対象じゃねーみたいなんだ・・・」


「・・・・・・」
「・・・・・・」


(な、なんだなんだ、いきなり話題がわからなくなったんだけど・・・。
これも恋愛経験があるかないかの違いなの?!)
< 116 / 1,252 >

この作品をシェア

pagetop