有明先生と瑞穂さん

―――放課後、資料室にて


「せんせ♪」

「あっ…あぁ、こんにちは有馬さん。瑞穂さんは…」


「晴子は今日部活で会議だって。来るか来ないかわかんないってー」


「そ、そう…」


有明先生は露骨に嫌そうな顔をしたが有馬は全然気づいてなかった。



瑞穂がいないことも嫌だが…それより有馬と二人ということが有明先生の肩を重くした。

それほど有馬のアプローチはしつこく大胆なものだった。

瑞穂の前でも隣にぴったりくっついて座るわ無駄に短くしたスカートやはだけた胸元を見せ押し付けウィンクしてくるわ、しょっちゅうデートに誘ったり携帯を聞いてくるのは日常茶飯事。
極めつけは足などを撫でたりの逆セクハラだ。


有明先生にとって有馬という存在は女子高生にして恐怖でしかなかった。