有明先生と瑞穂さん
まだ恥ずかしそうな有明は

「笑いすぎ」

と言って瑞穂の頬を軽くつまんだ。


触れられた指先からさっき抱きしめられた感触を思い出すと、彼から感染したように顔が赤くなってしまった。



「えっと・・・その・・・ゴメン・・・」

「いえ!き、気にしてませんから・・・」


なんて嘘っぱち。

我ながらこんな顔でよく「気にしてない」なんて言えたものだ。

有明も気づいているのだろう。
困ったように笑っていた。
< 174 / 1,252 >

この作品をシェア

pagetop