有明先生と瑞穂さん
有明先生は瑞穂の真っ赤になった顔を見て、一瞬驚き目を見開いたがすぐに ぷっ と噴出した。


「!」


笑われて更に瑞穂の顔は紅潮する。
が、手の震えはもうない。


先生も緊張してたのか、暫く肩を揺らして笑うとやわらかい笑顔を見せた。





「俺、今日は強引?」

「…そんな風に思えました」

一息ついて話し出す。


道は少しだけ街頭のある、明るいとは言えない住宅地を手を繋いだまま歩く。


「本当はそっちが…本性なんですか?」

笑われたことが悔しくて少し皮肉を含める。


「うーん…どうかな」


はぐらかされたが、それ以上追求もできなくて瑞穂は不満そうに眉をしかめた。


「でも今日は、ちょっと余裕なくしたかも」
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