有明先生と瑞穂さん
店から出てすぐに有明先生はチューハイを開けて一口飲み、
「やっぱビールにすればよかったかな」
とぼやいた。

瑞穂も合わせてアイスを開けてゴミを店の外のゴミ箱に入れ先生に駆け寄ると、有明先生は無言で手を差し出してきた。


「…?」


アイスがほしいのかと開けたばかりのアイスを差し出すと

「違う、手」

と、少し照れながらぶっきらぼうに言った。

「あっ…!」


少し戸惑いながらも瑞穂は先生の手に自分の手を重ねる。

その手を優しく握ってまた来た道を歩き出した。




「帰りは別の道行こうか。時間、大丈夫?」

携帯を確認するとまだまだ余裕がある。

「全然大丈夫です」

「よかった、もう少し一緒にいられるね」



あまりにもさりげなく言うのであとからじわじわとその言葉の意味が瑞穂の頭の中をまわり、だんだん恥ずかしくなってくる。
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