有明先生と瑞穂さん
「はい、瑞穂さん。冷たいお茶ココに置いておくわね。
ゆっくり休みなさい。寝不足には寝るしかないから」

「はぁ・・・すみま・・・せん・・・」


言いながら布団についた瑞穂は強烈な睡魔に襲われて吸い込まれるように意識を手放し、深い眠りについた。


「悩んで眠れなかったりするお年頃かしら?若さっていいわー♪」

保険医がそんな瑞穂を見て嬉しそうに笑った。


「・・・っと、そういえば職員室に薬が届いてたんだったわ」

保険医は瑞穂を一人残して保健室を後にした。



「あ、先生」

「有明先生こんにちは」

保険医が廊下に出るとすぐに有明先生が立っていた。

「どうされたんですか?」

「絆創膏もらえますか?教科書で手を切ってしまって」

「ああどうぞ。いつもの戸棚に入ってますから。私はすぐに戻りますので。
あっ、でも2年の瑞穂さんが一人寝てるので起こさないでくださいね。」

「瑞穂さんが?」

「ふふ、昨日眠れなかったんですって。悩み事かしら。
高校生って悩めるお年頃でいいわよねー」

「・・・そうですね」
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