有明先生と瑞穂さん
布津もベッドの方をじっと見る。

(俺、何にも気づいてなかった・・・)


その横顔は悔しいような、悲しいようなそんな顔をしている。


「でもすっごいよく寝てるね。よっぽど眠かったんだね」

「うん・・・」

その返事は元気がない。


「今日は晴ちゃんがこの調子じゃ、作戦やっても意味ないね。」

「・・・そうだな」









やがて夕方になり、外はまだ明るいが午後の授業も終わって生徒達は帰宅したり部活へ向かっている。


有明が廊下を歩いていると、窓から保健医が部活で怪我した生徒を救急箱を持って治療する姿が目に入った。


(保健医ってのも大変だな)


(そうだ、瑞穂さん・・・もう起きて帰ったのかな)


今保健室に保健医はいない。
有明は今ならば・・・と保健室へ向かった。
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