有明先生と瑞穂さん
有馬は椅子に乱暴に座り大きく伸びをして机に肘をついた。


「・・・そっかー、ウチ勘違いしてたわ」

「勘違い・・・?」

「ウン、あんまりにもアンタが布津を擁護するもんだからさー・・・、不毛な恋してんのねーって思ってた」

「恋って・・・」

「アンタが布津のこと好きになったのかなーって」





「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」



「・・・・・・え、マジ?」




深江の顔がぼわわわわっと赤くなる。


「ななななな?!ゆ、結が?!布津君を?!」

白い肌が赤くなる様は極端で面白い。


「えぇっ!?ウソっ!結が、結が・・・」


意外すぎる反応に有馬は唖然とする。


「・・・え、もしかして・・・今自覚したとか・・・?」


深江は小さな両手で顔を覆った。


「・・・・・・イヤ、だって私、年上が好きだし・・・

布津君とか全然好みじゃないし・・・

確かに犬みたいでかわいいなーとは思ってたけど・・・

あと、ほっとけないなーとは思ってたけど

えっ、有馬さんも思ってるんじゃないの?!




結だけなの・・・?」
< 298 / 1,252 >

この作品をシェア

pagetop