有明先生と瑞穂さん
「でもそうだとしたらおかしくない?」

「何が?」

「近すぎるのはよくない気がするけどさ、あからさまに無視されちゃってるじゃん、私」


元気なく教科書をトントンとまとめる。


「少し距離置く程度でいいのに無視するのって、やっぱ別の理由があるんじゃないかな?」


「…深江の束縛が激しいとか?」

苦し紛れな言葉しか出てこない。


「それはないよ」

「どうして?」

「前に自分は放任主義みたいなこと言ってたし…」

「・・・」

(そうだっけ…)



それ以上言葉が出なかった。
< 308 / 1,252 >

この作品をシェア

pagetop