有明先生と瑞穂さん
「上辺だけの綺麗ごとだよね・・・」

自傷気味に笑う。


「あの言葉が嘘じゃなかったのはちゃんとわかってます・・・」

自分の顔が赤い。

唇の感触を思い出す。

自分から握った手を離してしまいたいくらい恥ずかしかった。



「でも結果的に君を傷つけた・・・」


申し訳なさそうに眉を下げる姿は見ていられない。

(確かにちょっと怖かったけど・・・そんなに気にしなくても・・・
だって・・・・・・あのキスは・・・)


「いっ、嫌じゃなかったです!」

いきなり声を張り上げて驚いたのは先生だけではない。
自分でもなぜこんな声を出してしまったのか驚いた。


「・・・先生にキスされたの、嫌じゃなかったです。だから・・・気にしないでくだ、さ、い・・・」


自分でも何を言ってるんだと恥ずかしくなり声が小さくなる。
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