有明先生と瑞穂さん
「どうする?すぐ帰っちゃう?
俺今日休みだけど・・・よかったら朝食くらい一緒にとらない?」


控えめに頼むのは昨日のことがあったからか・・・元からこういう人だったような気もするが。


「先生がいいなら」


普通に笑って返しただけなのに先生は安心したように笑った。


「さてと」と言いながらベッドから降りると瑞穂は床に落ちた眼鏡を見つける。

「あれ?昨日も拾ったような・・・先生眼鏡落としてま・・・・・・


・・・あーーーーっ!!!」



眼鏡を拾い上げた瑞穂は大きな声をして叫んだ。


「何?!」

慌てて駆けよる有明先生。

固まる瑞穂の手元を見ると、無残にも曲がってヒビの入った眼鏡がそこにあった・・・。


「・・・あー」


さっきのビンタの衝撃のせいだ。


「どっ、どうしよう私・・・。
私のせいですよね?!
こっ、これ、べんしょ・・・」

「いやいや、大丈夫だから。いいから」

涙目の瑞穂の背中をさすって落ち着かせる。


眼鏡が割れたのも自業自得のようなものだ。
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