有明先生と瑞穂さん
瑞穂が困惑しているとそれに気づいた加津佐がまたいつもの笑顔でニッコリと笑いかける。




「晴ちゃんせっかく来たんだし、今ちょうど空いてるからトリートメントと毛先くらい切ってく?」

いつもの明るい声だ。


「えぇ?!でも・・・」

「いーっていーって!初回サービスでお金とらないからさー!
今度友達にも紹介してくれればいいよ」


どうしようかとチラリと有明先生を見ると


「やってもらいなよ」


といつもの笑顔で笑った。



「じゃ、じゃあお願いします・・・」


そう答えると「さあこちらへ!お嬢様!」と言っていつもの調子で瑞穂をひっぱりシャンプー台のある椅子に座らせた。


「ええっ、でも加津佐さんがするんですよね?!大丈夫なんですか?!」


「ちょっ、どーいう意味?!ひどくない?!」


「毛先とトリートメントだしよっぽどのことにはならないよ。
安心して瑞穂さん」


遠くで雑誌を開きながら有明先生が言う。


「有明もひでーー!いつも俺がやってあげてるじゃん!」
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