有明先生と瑞穂さん
「ああっ!でももし有明を振るとしても俺らのこと避けたりしないでね!
そういうの寂しいからさ!」



思わず瑞穂の顔がほころぶ。

むしろそうお願いしたいのはこっちなのに――・・・。


「い、いいんですか?もしそうなっても、今まで通りで・・・」

「当たり前じゃん!」


加津佐のこういう性格には救われる。

きっと有明先生と仲がいいのも、こういうところがあるからだろう。


言葉がなくてもわかりあえて、心配してもらえて

そういう友達がいることがすごく羨ましい。




「かーんりょーう!」



そう言って加津佐が顔の布を取ると、瑞穂の頬は紅潮しだらしなくニヤけたままだった。


「うわっ、何笑ってんの?!何かキモいよ?!」

「女子高生にキモいとか失礼すぎですよ!」



加津佐の言葉がニヤけるほど嬉しかったなんてそんなこと、恥ずかしくて言えるわけがない。
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