有明先生と瑞穂さん
「つっても、最初だけだったんだけどねー。
アタシも普通の女子だったのよ?」


「あの、そ、そんなにモテてたんですか?有明先生・・・」


「モテてたぁ~!
顔はまあソコソコだけどさ、あの性格は昔からなのよ。
男ってガキっつーかいつまでもちゃらんぽらんじゃない?
その差が有明がモテる魅力だったのかもね」


「ああ・・・それならなんとなくわかるような気がします」


だから余計にそんな手の届かないような大人から告白されたことにひどく驚いたのだ。



「あの冷めた性格を『クール!』だとか『大人~』とか思っちゃうのよね」


「ああ・・・私の友達もそんな感じです」


「え!学校でもやっぱり有明って女子からそんなにモテてんの?!」


「先生の中で一番若いっていうのもありますし・・・。
そうですね、休み時間廊下で数人から囲まれてる感じですかね」


「スゴーイ。漫画みたいな光景だね」



「確かに」と、二人声を合わせて笑う。





「高校ン時ね、有明とタケルが仲良かったんだよ、相変わらず。
そんで有明もモテてて。
高校入学して一年目で一緒のクラスになって、すぐ一目惚れしたんだあ」



懐かしい、と言うような顔をして、断片的に話し始めた。
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