有明先生と瑞穂さん
振向いた真後ろに立っていたものだからバッチリ目が合う。



(・・・なんだろう、タイミングがものすごく悪かったような)



「・・・っ、こっ、こんにちは」


「こんにちは」



何事もないように笑って横を通り抜けレジに向かったが瑞穂はすごく気まずい思いをしていた。




「有明先生、買い弁なんだ?
作ってくれる彼女とかいねーのかよー」


布津が元気に絡む後ろで『おい、やめろやめろ』と瑞穂は焦る。
しかも話している内容も問題だ。


「ハハハ、そうだね」


軽くあしらい、パンをひとつだけ買ってすぐに購買を出てしまった。



ひとまずホッと瑞穂は胸をなでおろした。
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