有明先生と瑞穂さん
「なんで資料室?」
「綺麗な教室で人がいないとこがココしかなかったから」
別に人がいてもいいじゃないか――と思ったが、男と二人だけで昼食なんて食べてるところを見られたら冷やかされるかもしれない。
布津なりの気遣いなのかと勝手な解釈をして納得する。
もちろん布津は単に二人になりたいからという理由だったのだが・・・。
(資料室・・・か。
有明先生と有馬さんと資料作成して以来だな)
強烈だったあの時の光景が蘇る。
その時の資料は今日配布されて無事生徒全員の手に届いた。
きっとこんな苦労や事件なんかがあったなんて誰も知らずに帰ったらすぐに捨てられてしまうのだろう。
窓を開けると小さな資料室に新鮮な空気が行き渡った。
空はすっかり夏仕様。
くっきりとした青に濃い白の雲が浮いていて、空ははるか遠くまでずっと続いている。
空を無意識にじっと見る瑞穂の顔を、布津は隣で見つめていた。
「綺麗な教室で人がいないとこがココしかなかったから」
別に人がいてもいいじゃないか――と思ったが、男と二人だけで昼食なんて食べてるところを見られたら冷やかされるかもしれない。
布津なりの気遣いなのかと勝手な解釈をして納得する。
もちろん布津は単に二人になりたいからという理由だったのだが・・・。
(資料室・・・か。
有明先生と有馬さんと資料作成して以来だな)
強烈だったあの時の光景が蘇る。
その時の資料は今日配布されて無事生徒全員の手に届いた。
きっとこんな苦労や事件なんかがあったなんて誰も知らずに帰ったらすぐに捨てられてしまうのだろう。
窓を開けると小さな資料室に新鮮な空気が行き渡った。
空はすっかり夏仕様。
くっきりとした青に濃い白の雲が浮いていて、空ははるか遠くまでずっと続いている。
空を無意識にじっと見る瑞穂の顔を、布津は隣で見つめていた。