有明先生と瑞穂さん

鞄と保健室から借りた保冷剤とタオルを持って学校を出て教師達の駐車場へと向かう。

ほとんど意味はないがおもむろに保冷剤入りタオルをあてて
『私は有明先生とは変な関係じゃないですよ！私怪我人！』
をアピールする。

よく考えれば怪しい関係ならこんな堂々としていない。


（うぅ･･･せめて後部座席に座りたい）


迷っていると有明が助手席のドアを開けてくれた。


（紳士か･･･）


やっぱりこういう行動は慣れてない。
すごく気恥ずかしい。



車の中は、香水の独特なにおいが少しキツめに匂う。

気づけば有明は自然と瑞穂から鞄を取って後部座席へ乗せていた。

その後運転席に座り


「シートベルトしめてね」

と一言言った。