有明先生と瑞穂さん
近づくと有明は横の壁に頭を預けて眠っていた。


(・・・さっきも寝てたのにどれだけ寝るんだこの人は・・・)


「先生、有明先生」


声をかけるが起きそうにない。

近くに座っていたおばあさんが「まあまあ」といった感じでニコニコしている。


(・・・ううっ、恥ずかしい)


少しだけ躊躇したがそっと肩を叩いてみた。


「起きてください先生」


トントン


ビクリ!


痙攣のように体をはねらせ有明が目を覚ます。

眠そうな目で瑞穂を見上げた。


「あー、瑞穂さん・・・」
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