有明先生と瑞穂さん
「今から何するのよ・・・もう、夕方だし・・・」


「えっ?!えっと・・・その、
メシ食いに、とか?」


「・・・・・・」


少し悩む瑞穂を見て布津は不安に駆られる。


有明とデートしておいて自分が断られたら結構ショックだ。



「・・・いいじゃん・・」


自信なさげに念を押すと瑞穂はさらに困惑した顔をした。





「やっぱ、駄目」


「!!!!」


一気に自分が青くなっていくのがわかる。

というか少し涙も出てきた。

血の気が引いているのか手先が冷たい。

きっと握っている手からも伝わっているだろう・・・。



(なんで・・・・・・)


掴んだ手の力も徐々に抜け、だらんと瑞穂の手を離す。



「明日から夏休みなんだし、別にわざわざ今日じゃなくてもいいじゃん、制服だしさ」





「・・・・え?」



「どうせだったら時間合う日に遊びに行こうよ」



急降下した気持ちがまた一気に上ってくる。


今度こそ本気で泣きそうだ。
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