有明先生と瑞穂さん
「おっと、元カノの悪口を言いたいんじゃなかった」


国見はしぼったタオルを頭に乗せて、言いたいことを整理しているようだった。

あまり話すのは得意ではないらしい。



「うまく言えないんだけどさー・・・

今までの彼女は有明に似てるんだけど

また違ったところで瑞穂ちゃんも有明に似てるのよ」


「????」


国見は言いながら混乱している。
瑞穂に伝わるわけがない。


「でもそれはきっと有明の、憧れなんだと思・・・う・・・・・・


・・・・・・・・・・・・


ごめん、ほんと意味わかんなくなっちゃった」


「は、はい。わかりません」


「あー、アタシ駄目だぁー。
もう感覚で聞いて!
そんな感じなの!」


「はぁ・・・・・・」


熱い熱いと言いながら国見は体を出して足だけ浸かる。



「私にはよくわからないですけどー・・・

う~ん・・・

きっと長い付き合いの国見さんと加津佐さんにはわかることがあるんでしょうねー」


「うーん・・・そうかも」


暗くなった空を見上げると
ぐるぐるぐるぐると
湯気が舞う。



「・・・・・・あれっ」

「どうしたの?」




「な・・・何か・・・


・・・・・・気持ち悪い」





「ギャッ!
ちょっと瑞穂ちゃん、それノボセてんのよ!!

早く上がって上がって!」
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