有明先生と瑞穂さん
大股で玄関口まで足を進めると
「あ、待って」
と途中で肩をつかまれ、なかば強引に引き止められた。
「へっ?!」
慌てる瑞穂を気に掛けることなく更に暗闇に引かれ、有明先生自身の体で覆うように行く手を遮られる。
「ちょっと、せ、先生?!」
「ほらあれ。有馬さん」
先生が見ている先に目をやると、裏口らしき場所から出た有馬がどこかへ出かけているようだった。
「ほんとだ・・・。
こんな時間にどこに行くんだろ」
「あ、瑞穂さん顔伏せて」
「!」
頭を抱きかかえて引き寄せられると、瑞穂の顔は有明先生の胸にうずめられた。
お酒のせいでいつも以上に熱い体温は余計に触れ合っていると実感させられる。
聞こえる心音
呼吸のリズム
(やっぱりこれじゃ眠れない・・・!)
さっきまでの眠気はまるではじめからなかったように、すっかり吹き飛んでしまった。
ぎゅうっと目を閉じて時間がすぎるのを待つが開放される気配がない。
(有馬さんに気づかれちゃったかな・・・?)
顔を上げたくても有明先生の手がしっかり抑えているので身動きが取れない。
「あ、待って」
と途中で肩をつかまれ、なかば強引に引き止められた。
「へっ?!」
慌てる瑞穂を気に掛けることなく更に暗闇に引かれ、有明先生自身の体で覆うように行く手を遮られる。
「ちょっと、せ、先生?!」
「ほらあれ。有馬さん」
先生が見ている先に目をやると、裏口らしき場所から出た有馬がどこかへ出かけているようだった。
「ほんとだ・・・。
こんな時間にどこに行くんだろ」
「あ、瑞穂さん顔伏せて」
「!」
頭を抱きかかえて引き寄せられると、瑞穂の顔は有明先生の胸にうずめられた。
お酒のせいでいつも以上に熱い体温は余計に触れ合っていると実感させられる。
聞こえる心音
呼吸のリズム
(やっぱりこれじゃ眠れない・・・!)
さっきまでの眠気はまるではじめからなかったように、すっかり吹き飛んでしまった。
ぎゅうっと目を閉じて時間がすぎるのを待つが開放される気配がない。
(有馬さんに気づかれちゃったかな・・・?)
顔を上げたくても有明先生の手がしっかり抑えているので身動きが取れない。