有明先生と瑞穂さん
先生の指す先にあったのは、四葉のクローバーを透明のカバーで挟んだ小さなストラップ。
クローバー自体もとても小さい。


「なんか普通じゃね?」

「目立たない方がいいって言ってただろ」

「でもカワイイですね」

「晴ちゃんコレ絶対葉っぱ一枚くっつけた偽者の四葉だって!」

「アンタの汚い心を瑞穂ちゃんにうつすんじゃないッ!!」


国見が思いっきり加津佐の耳を引っ張った。



ストラップを手に取って見る。


キラキラ光る中に閉じ込められたクローバーがかわいい。



「うん、これにしましょう」


後ろから有明先生が手元を覗き込み

「本当にいいの?」

と心配そうに確認した。

それに笑顔で答える。


「だってこれ、私達に丁度ピッタリ」

「何が?」

「丁度四人だから、四葉。
おんなじでしょ?」


得意げに笑うと、加津佐が「くだらねー!」と茶化してみせた。
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