有明先生と瑞穂さん
***



気づけば、小さな音で音楽が流れている―――。



それに合わせて、隣で小さく歌う声も聞こえた。



「わっ!寝ちゃってた!」



慌てて体を起こしてあたりをみまわすと、隣で有明先生が少し驚いた顔をしていた。


帰りの車の中、いつの間にか眠っていたらしい。


帰りは自分が助手席だから寝ないようにと思っていたのに、外はいつの間にか真っ暗だ。


時計は20時を指していた。


後ろを見ると、加津佐と国見が寄り添って眠っていた。

どうやら運転手の有明先生以外みんな眠ってしまったらしい。


「ごめんなさい・・・。
起きとくつもりだったんですけど」

「はは、いいよ」


そう笑っていたが有明先生も結構眠そうだ。
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