有明先生と瑞穂さん
二人と仲良くなると必然的に有明に群がるにも腕を引かれて瑞穂も行くハメになる。
その度に人の影に隠れて目を合わせないようにしてなるべく存在を消し、青くなっているのだった。
有明もそんな瑞穂を見て苦笑していた。
ある日いつもと同じように深江に手を引かれ強引に有明を囲む輪に入る。
大体囲むのはいつも5~6人程度だが、キャッキャとはしゃぐ女子を彼はいつもどう思ってるのだろうか…。
女子は毎回口々に
「先生彼女いるんですかー?」
「先生どこに住んでるの?」
「好きなブランドって何?」
といろんな質問が飛び交う。
いつもは大方律儀に答えているのだが今日は違った。
「すみませんがしばらく忙しいので今日はここで」
有明が腕時計を見ながら言う。
女子からは「えーっ」という不満げな声があがった。
「夏休みの注意事項の冊子作りをしなきゃいけないんでしばらく忙しいんですよ」
と苦笑した。
他の学校はどうか知らないがうちの高校は夏休みの注意事項が冊子になるくらい長い。
誰もこんなの見ないのに…と思うのだが毎年それを少しずつ修正しながら、【修学旅行のしおり】さながらに生徒に配られるのだ。
その度に人の影に隠れて目を合わせないようにしてなるべく存在を消し、青くなっているのだった。
有明もそんな瑞穂を見て苦笑していた。
ある日いつもと同じように深江に手を引かれ強引に有明を囲む輪に入る。
大体囲むのはいつも5~6人程度だが、キャッキャとはしゃぐ女子を彼はいつもどう思ってるのだろうか…。
女子は毎回口々に
「先生彼女いるんですかー?」
「先生どこに住んでるの?」
「好きなブランドって何?」
といろんな質問が飛び交う。
いつもは大方律儀に答えているのだが今日は違った。
「すみませんがしばらく忙しいので今日はここで」
有明が腕時計を見ながら言う。
女子からは「えーっ」という不満げな声があがった。
「夏休みの注意事項の冊子作りをしなきゃいけないんでしばらく忙しいんですよ」
と苦笑した。
他の学校はどうか知らないがうちの高校は夏休みの注意事項が冊子になるくらい長い。
誰もこんなの見ないのに…と思うのだが毎年それを少しずつ修正しながら、【修学旅行のしおり】さながらに生徒に配られるのだ。