有明先生と瑞穂さん
振向いた瞬間、

現実では

目を開いた、その瞬間――





やわらかい感触が唇に押し付けられた―――。




(夢・・・?現実・・・?)


ぼんやりと薄目を開けると、一度ゆっくりと唇が離されてだんだんと焦点が合う。



手を掴まれた感覚は夢のまま・・・

なのに、唇の感覚がやけにリアルだ。


(え・・・?有明先生・・・?)


違う・・・これは・・・




「え・・・布津・・・?」

「みず、ほ・・・」



布津は少しだけ焦る。


衝動的にやってしまった―――

瑞穂はいつ起きてもおかしくなかったはずなのに・・・・・・





驚いたかなあ・・・
殴られるかもしんねー。
いや、それならまだマシか。
嫌われたらどうしよう。
拒否られたら、俺傷つくなー・・・



そんなことが頭をよぎるのに、身動きが取れない。
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