有明先生と瑞穂さん
一度会議室にて愛野先生の作った資料を元に簡単に説明を受け、校内を案内してまわる。

「ついでに部活も見て行きましょうか」
と愛野先生が言うので今日は運動部を見てまわることにした。


「お二人は高校の時は何か部活はなさってましたの?」

「俺は陸上部でしたけど、ほとんどサボってましたね。ハハハ」

大体予想通りの口之津。

「私は調理部でした。
この学校にはあるんですか?」

「ええ、ありますよ。
小浜先生は外見だけでなく中身も女性らしいのね、ふふふ」

小浜はそれを聞いて少しだけ恥ずかしそうに笑った。
その後ぎこちないながらも有明に話しかける。

「え、えっと・・・あの、有明先生は部活はされてましたか?」

「え、僕ですか?
・・・・・・いえ・・・特に部活は何も・・・」


昔は今より身の回りのものに興味なんかなかった。
少しだけ恥ずかしい。

小浜と愛野先生が反応する前に口之津が後ろの方でわざとらしく「ブブッ」と笑った。


(・・・やっぱり俺、こいつに嫌われてる?)



「笑うなんて失礼です、口之津先生!
何がおかしいんですか!」

すかさず小浜がフォローする。それが余計に空気を悪くした。

口之津はもう一度鼻で笑うと

「いいですねー、モテる人って。
いつもこうやって庇ってもらえるんでしょ?」

と皮肉たっぷりの口を利いた。



(なんなんだ一体・・・・・・)
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