有明先生と瑞穂さん
『んー・・・でもなあ』


加津佐の声が電話先で曇った。



『今日職場の先輩に飲みに誘われてるんだよー。
結構前から決まってたから断りづれーな』

「そうか。ならいいよ。
俺ももうそんな言うほど具合悪くないから・・・」

『いやあーでもデレ有明が見たいんだよ』

「死ねよ」



そもそもさっきから何だ、『デレ』って。




『具合悪いんだろ?無理すんなって。
そうだ、リサ向かわせるからさ。
しんどくてできないこと頼めよ』


「えぇ・・・悪いよ」

『気にすんなって。リサもさっきから隣で頷いてるし』


「聞いてたのかよ」
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