有明先生と瑞穂さん
慌ててテーブルを拭いていると、国見がパフェを大きくすくって瑞穂の口に当てた。


「乗ってるアイス、溶けちゃうよ?」


変わらずにニッコリ笑ってくれる。
それが瑞穂を少しだけ落ち着かせた。



「私って、こんな性格だからさ」

瑞穂がパフェを頬張ったのを確認すると国見も話し出した。


「瑞穂ちゃんみたいに思ったことなくて。
・・・誰からも嫌われたくないとかさ」

「私と国見さんじゃ・・・違います・・・」


国見はいつも凛としていて綺麗だ。
いつも明るくて自由奔放な性格――それに瑞穂はいつも憧れていた。
こんな人を嫌う人なんているわけがない。

だからそんな心配する必要がない。



「うーん、そういう意味じゃなくてさ。
ありがたーいことに、瑞穂ちゃんから見てアタシってすごい完璧人間に見えてるかもしれないけど、そうでもないよ?」


――そんなのただの謙遜だ。
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