有明先生と瑞穂さん
「・・・自己中に生きてる私だって過去を反省することがたくさんあるんだ。

というか毎日が反省!

でもさ、イチイチ悔やんでたら次に進めないんだよね。

なんかもう、人生イコール悔やむものってカンジ?


だから・・・


瑞穂ちゃんが悔やんだ分は誰かから嫌われる要素じゃないよ。

嫌われないために改善していくのが人生?

間違ってはいないけど、ちょっとソレっておかしくない?

悔やまないために嫌われないように?

違うなァ・・・

悔やまないようにするためには、自分が納得のいくようにするしかないんじゃないかな」


考えながら話す言葉はダイレクトに瑞穂に問いかける。



『一番大切なものは何ですか?』

『あなたが一番やりたいことは何ですか?』




ずっとわかったつもりでいたけれど、どうしても納得できなかった言葉を国見が言った。

「誰からも嫌われないなんて、そんなの無理だよ。

嫌われることは怖いことじゃないよ。

瑞穂ちゃんが本当に怖いのは、一番大切な人が離れること。

もちろんお友達も大切かもしれない。
布津君も、有明も大切かもしれない。

それで全てを守ったとして、一番大切で一番、もっともっと近くにいてほしい人がいつかは離れてしまう・・・

それが一番怖いよ」


瑞穂を通して過去の自分を見ているような、国見はそんな顔をした。
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