有明先生と瑞穂さん
いくつか採点していると見覚えのある名前。
(なんだあいつらのクラスのか)
瑞穂 晴
布津 大介
深江 結
そして苗字しか聞いてないが『有馬 祥子』――
きっとアイツだ。
イライライラッ
(ケッ!やっぱりコイツ間違ってやがる。
やっぱ勉強できねーんじゃねーか、ハハハ!)
間違ったところを嫌味ったらしく指摘してやり、正しい答えの求め方を細かく書いてやると最後に『バーカ』と付け加え、端に『口之津』とわざわざ名前まで書いてやった。
(見て怒り震えるがいい!ケケケッ)
ひとり満足げに踏んぞりがえる。
再度瑞穂の答案に目をやると瑞穂もいくつか間違っている。
(こいつ惜しいとこまではいってるんだよな・・・仕方ねーなー)
口之津はちょっとだけ注釈を入れてやった。
そうしていると隣から小さな声で「うーん」とか「あれ?」と聞こえて目をやると、小浜が答案と回答を交互に見ながら悩んでいた。
「?」
声を掛けようとした時、何か思いついたように立ち上がり有明の方に走っていく。
「あの・・・有明先生、ここがわからないんですけど・・・」
(ケッ、国語教師がそんなんわかるわけねーだろ。
下心ミエミエだっつの)
それでも有明はきちんと小浜の話を聞いていた。
(なんだあいつらのクラスのか)
瑞穂 晴
布津 大介
深江 結
そして苗字しか聞いてないが『有馬 祥子』――
きっとアイツだ。
イライライラッ
(ケッ!やっぱりコイツ間違ってやがる。
やっぱ勉強できねーんじゃねーか、ハハハ!)
間違ったところを嫌味ったらしく指摘してやり、正しい答えの求め方を細かく書いてやると最後に『バーカ』と付け加え、端に『口之津』とわざわざ名前まで書いてやった。
(見て怒り震えるがいい!ケケケッ)
ひとり満足げに踏んぞりがえる。
再度瑞穂の答案に目をやると瑞穂もいくつか間違っている。
(こいつ惜しいとこまではいってるんだよな・・・仕方ねーなー)
口之津はちょっとだけ注釈を入れてやった。
そうしていると隣から小さな声で「うーん」とか「あれ?」と聞こえて目をやると、小浜が答案と回答を交互に見ながら悩んでいた。
「?」
声を掛けようとした時、何か思いついたように立ち上がり有明の方に走っていく。
「あの・・・有明先生、ここがわからないんですけど・・・」
(ケッ、国語教師がそんなんわかるわけねーだろ。
下心ミエミエだっつの)
それでも有明はきちんと小浜の話を聞いていた。