有明先生と瑞穂さん
「昔から勉強を友達に教えていたらしくて・・・

友達が問題を解いて、喜ぶ顔を見るのが好きだからって言ってました」

「教える・・・か。
確かに俺もそれは・・・楽しかったな」


口之津は遠くを見て何かを思い出しているようだった。


「口之津先生も同じ理由?」

「いや、俺はもっとでかい影響があったからな」

「へえ~!聞きたいなー。
教えてくださいよ」


教師なんて、キャラとは正反対の口之津が教師になろうと思った理由が純粋に知りたくて瑞穂は目を輝かせた。

それを見て口之津は得意げに笑いながら、少しカッコつけて言った。



「俺はある教師に憧れたんだ・・・。
そいつは今までの教師とは違って、裏も表も無い、破天荒な奴だったが・・・いつも真っ直ぐで格好よかった。
俺は初めて『痺れる』という感覚を知ったんだ」

「へえ・・・そんな先生がいるんですね。
口之津先生の高校の頃の担任とかですか?」


「いや違う。GT○だけど」

「え?」


「だからGT○」


伏せてるけど、伏せてない。
全然伏せてない。


いや、ツッコむべきところはそこではないのだが・・・。




「GT○ですか・・・」

「そうだ、鬼塚・・・奴は最高だ」

「そうですか・・・・・・」



(確かにカッコイイけど実際あんな先生いたら困るなぁー・・・)


目を輝かせ言う口之津は本気だ。
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