有明先生と瑞穂さん
「晴ちゃんから『黙ってればもっとモテる』って言われたって」

「あ・・・・・・」


思い出した、夏祭りの時だ。
そういえばひどく驚いていた気がする。


「晴ちゃん何でそういう話になったの~?」

深江が笑いながら聞く。

「や、あまりにも発言が馬鹿だからつい本音が」

「えっ本音?!」

「エッ?!」

「え?!」

「え・・・」

「・・・・・・」


深江は嬉しそうな顔でニヤーっと口元を緩ませた。



「布津君って、贔屓目に見てもフツメンだよね」

「え、そう・・・そうなの?」


瑞穂が微妙な顔をして半笑いになった。
深江はそれを満足そうに見つめた。


(これって、布津君にとっていい反応ってことだよね?)


瑞穂は納得いかないという顔をしてポリポリと頬を掻いた。
< 794 / 1,252 >

この作品をシェア

pagetop