有明先生と瑞穂さん
昼一番は各クラスの応援合戦が始まる。

各学年から応援団に選ばれた人が様々なパフォーマンスを見せるのを自分のテントから眺めた。


布津はこれにも参加していた。
長くて重そうな学ランを背負い、これまた重そうな旗を持って楽しそうに走り回っている。



応援合戦に見入っていると何やら放送が流れた。
が、夢中の瑞穂は気付かない。



「晴ちゃん、さっきの放送、クラス対抗リレーの人そろそろ集合だって」

「ふえっ!!もう?!」


瑞穂に緊張が走る。


(と、とうとうこの時が来たかっ――!!)






深江に例を言ってリレーの選手が集まる場所へ重い足取りで向かうと、またしても突然背中に衝撃を受けた。


「やっほーーー!瑞穂ちゃーん!」

「ぐふぇ!」


国見だ。
なんて似たものカップルなんだろう・・・。

そして今度は加津佐がいない。


「国見さん・・・」

「あれ、あんまり驚いてくれない」

「だってお昼休みにも加津佐さんにも会ったから」

「なーんだ、つまんないの」


大人っぽい姿に似合わずぷぅっと頬を膨らませる、そのギャップがなんだかかわいい。
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