有明先生と瑞穂さん
「キャーーーーッ!!」
「頑張れーーーーッ!!」


瑞穂のクラスのテントからも有馬と深江が前のめりになって応援している。


自分のクラスの走り出しは好調。

早くもなく遅くも無い。

勝ちたいと思っている他の生徒からは反感を買ってしまうかもしれないが、この無難な位置なら目立たない・・・と瑞穂は密かに胸をなでおろした。


まだ胸はドキドキしているのに、バトンはどんどん繋がれ、自分の番が近くなる。


先生達も意外に早く、主に体育教師や運動部の顧問をしている教師が大人気ない程に本気を見せて走った。

口之津はそれを見てテンションを上げて応援しているが、有明はドンドンと生徒を押しのけ追い上げる教師を見るたびにテンションが下がっていく。



「口之津先生ッ!」

「オォッシャーーー!!」


ゼイゼイと息を切らす小浜からバトンを受け取り、待ってましたと言わんばかりに目を輝かせて口之津が走り出した。
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