有明先生と瑞穂さん
口之津の次は有明にバトンが渡る。

口之津がバトンを受け取ると同時に有明はスタートラインに並んだ。

隣にも同じように他の生徒が並ぶ。


と、白い体操着ばかりの中に黒い色が隣に並んだ。


――学ランを羽織ったままの布津だ。



有明の視線に気付いた布津はニヤリと笑った。


前方には瑞穂。


(うわ・・・俺、醜態晒すんだ)



有明の気持ちとは裏腹に口之津の足は速く、他の生徒をグングン追い抜いてとうとう一着になってしまった。



布津のクラスは3番目。



有明が一着をこのまま死守しなければ、かなりかっこ悪いことになってしまう・・・。


(何してくれるんだあの赤頭!)
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