有明先生と瑞穂さん
――大変なことになってしまった。



冷たい目で口之津を睨みつける有明の顔を見て瑞穂は青ざめる。


自分はただ、口之津に千々石を会わせたかっただけなのに―･･･

どうしてこうなってしまったのだろう。








体育祭が終わった後、瑞穂は後片付けをする口之津を呼び止めた。

「今なら時間があるって言ってたので会わせられそうです」

口之津と千々石を会わせるためには条件があった。

千々石は口之津が怖いから、なるべく人前でということ。

瑞穂もそれなら口之津も問題は起こさないだろうと了承した。

それでこの場を選んだのだ。


「どうしたの？」


口之津を連れて待ち合わせ場所まで歩いていくと深江達３人に会う。
理由を説明すると深江は「私も美人見たい！」と目を輝かせた。

人数が多ければ万が一口之津が何かやらかしたとき、男の布津もいるし都合がいいだろうと判断し連れて行くことにした。


有馬はあいかわらず口之津の前では不機嫌な態度で髪をいじっている。
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