有明先生と瑞穂さん
「酔いも覚めかけで気分もよかった俺はソイツにいつもみたいに絡んでたんだよ。
その頃、丁度俺、いろいろと鬱憤がたまっててさ。
なんで何もかもうまくいかないんだろうとか、思い通りにならないんだろうとか。
それを飲んで人に絡んで晴らしてたんだ。
その時もそうだった――。
でもそいつ、他のヤツみたいに逃げるでもなく無視するでもなく笑って話してくれたんだ。
俺が『遊びに行こう』とか『どこに住んでるんだ』とかくだらねーこと聞いてるのに全部スルーして自分のどうでもいい話するんだ。
極めつけには『頭いいの?じゃあ勉強教えて』だってよ。
シャレっ気もない、裏も表もない、
そいつがそう言って笑った時、俺は一瞬で―――」
「馬鹿じゃないの?」
頬を染めて話す口之津の言葉を鼻で笑いながら切り捨てたのは有馬だった。
全員の視線が有馬に集まる。
「・・・・・・なんだと?」
その頃、丁度俺、いろいろと鬱憤がたまっててさ。
なんで何もかもうまくいかないんだろうとか、思い通りにならないんだろうとか。
それを飲んで人に絡んで晴らしてたんだ。
その時もそうだった――。
でもそいつ、他のヤツみたいに逃げるでもなく無視するでもなく笑って話してくれたんだ。
俺が『遊びに行こう』とか『どこに住んでるんだ』とかくだらねーこと聞いてるのに全部スルーして自分のどうでもいい話するんだ。
極めつけには『頭いいの?じゃあ勉強教えて』だってよ。
シャレっ気もない、裏も表もない、
そいつがそう言って笑った時、俺は一瞬で―――」
「馬鹿じゃないの?」
頬を染めて話す口之津の言葉を鼻で笑いながら切り捨てたのは有馬だった。
全員の視線が有馬に集まる。
「・・・・・・なんだと?」