有明先生と瑞穂さん
「あーもー超ウザーーい!!」



休み時間はずっと他の生徒が有馬に質問攻めだったため、昼休み、ようやく有馬と話すことのできた瑞穂と深江と布津は教室の一角に机をよせて弁当を広げた。


「や、予想以上だもん・・・。
というか予想を裏切られたというか」

「でも有馬さんがスッピンで来るなんてすごくない~?」

「ふん、あの男、勝手にウチをフィルター掛けて見てたみたいだから真実をつきつけてやろうと思ったのよ」

「フィルターって・・・」


フィルターも何も、口之津が言ったことは大げさでも何でもなかった。


「深夜だったし酔ってたし、ああいう思い込みが強いタイプは無意識に記憶改ざんしちゃうからね。
隠してた理由のひとつはコレよ。
さんざん『美人だ』なんて触れまわってたら、自分が本人ですーだなんて名乗りあげられるわけないじゃない」

「まーあ、それは言えるけどさ・・・」


3人は目を合わせて苦笑する。



こんなに美人なのにあれだけのメイク。
そしてこの発言。





間違いない。
有馬は自分の容姿に気付いてない。
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