有明先生と瑞穂さん
「他の奴らも関係ないくせにウザイっつーの!!
ウチのこと馬鹿にしてさー!!」


どうやら他の生徒が集まってきたり質問攻めにしたのはどれも、有馬を馬鹿にしてのことだと思い込んでいるらしい。



「重症だね・・・・・・」


深江がぼそりと呟いた。



何はともあれ有馬は思っていたよりも元気だ。

驚かされたが瑞穂はひそかに胸をなでおろした。





「つーことで、あの男に会いに行くから皆ついて来てよね」

「ええっ!!」

「当たり前でしょ。ウチ一人で行ったらまたバトりそうだもん」


つまりいざと言うときは抑えてね、ということらしい。


確かに有馬と口之津がまた問題を起こしてしまうのは嫌だし、それが一番いいとは思うが・・・・・・



(また騒動に巻き込まれちゃうのか・・・)



瑞穂は少しだけ平凡が恋しい。





そんな瑞穂とは裏腹に、有馬は覚悟を決めてジューーーッとパックジュースを飲み干した。
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