有明先生と瑞穂さん
「行こう」


今度こそ本当に歩き出す。


(でも・・・)

(でも、これで終わりで本当にいいのかな)


こっそり振返り見た口之津はガックリと肩を落としていた。








「口之津先生!こんなところにいましたか!」


有馬達が向かう先から息を乱して走ってきたのは有明だった。


「先生・・・」


有明は瑞穂達を見回したが、それには触れずもう一度口之津を見る。




「今から校長室に来てください。
昨日の説明をして頂きます。

・・・できれば、君達も」


「・・・・・・!」




険しい有明先生の表情が瑞穂達を緊張させる。


当の本人口之津は「どうでもいい」と言うような顔をして黙って有明の後ろをついて歩いた。


「・・・・・・」

「結達も怒られちゃうのかなあ・・・」


瑞穂達はお互いに不安な顔を見合わせた。
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