有明先生と瑞穂さん
「今日有馬さん、いつもどおり化粧して来てましたよ」

「ははっ。そうみたいだな。
もったいねーなあ。
何考えてんのかわかんねえ」

「男子が残念そうでした」

「そうだろうな。

でも・・・・・・



・・・あんまり他のやつに見せたくないな」


その言葉に瑞穂は耳までカーッと赤くなる。


「口之津先生・・・直球すぎて恥ずかしい」

「んあー?
俺遠まわしなこと言えねーもん。
それにそんなわかりにくいことするの嫌いなんだよ」

「あはは、そっか。先生らしい」


うんうんと頷いて、瑞穂は気合を入れるようにパンと手を叩いた。


「先生のそういうところ、尊敬します。
だから私、力もらったんですよ」

「何のことだ?」


口之津の問いに笑って答えた。



「聞きたいな。口之津先生と有馬さんのこと」

「・・・長くなるぞ」


それでも嬉しそうに口之津は話し始めた。
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