有明先生と瑞穂さん

彼女の口からこぼれるたびにじんじんと奥に反響する。


「好き、です。
好き･･･好きっ･･･

私が一番好きなのは有明先生なんです。


だから、す･･････っ･･･」

「もう、無理。」



「！」





窓の大きなカーテンを勢いよく引くと瑞穂が目を見開く。


シャッ

という大きな音がして一瞬で光は奪われ、たちまち暗くなった。



「せん･･･っ」

「言ったでしょ、もう我慢の限界だって」

「･･･！！」




シャツを掴んだ手を乱暴に引くとあっと言う間に彼女の体は倒れこみ腕の中に納まる。


「えっ、えっ、うわっ」


少しだけ懐かしい反応。


初めは少しもがいたがすぐに動きは止まり、遠慮がちにゆっくりと背中に腕を回した。





心臓の音が伝わる。




好きだ、好きだ、好きだ。




ずっと欲しかった。





君がずっと欲しかった。







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