有明先生と瑞穂さん
「ジャーン!実は本当にケーキもあるのよー!」


国見が嬉しそうに取り出す。
大きなホールケーキだ。


「ええっ、本当に誰か誕生日だったんですか?」

「何を言う!
『愛が生まれた日』ではないか!!」

「ええー・・・」


瑞穂は冷めた目で二人を見た。


「開けるよー」


でもケーキはケーキ。
ドキドキしながら国見が開けるのを見つめる。

生クリームの中にいちごがふんだんに使われているケーキ。


「おおおっおいしそー・・・・・・って何コレ」


ケーキの真ん中にはチョコレートがあり、それにデコペンでわざわざメッセージがつけられていた。



『愛さん、誕生日おめでとう!』



「愛さんて!!誰!!」

「愛が生まれた日だしね」

「こんなとこまで!」


わざわざケーキ屋さんにそう頼んだらしい。
なんて無駄なことを・・・。

早くも瑞穂がツッコミ疲れているころ、有明は慣れたようにその様子を後ろで無反応で見ていた。


その間にも加津佐と国見で嬉々としてろうそくをさし、ハッピーバースデーを歌わされ、ろうそくを吹き消される。






(あ、私か先生が消すんじゃないのね)
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