有明先生と瑞穂さん
昼休み、授業が終わるとすぐに深江は立ち上がり驚く布津を強引に引いてどこかへ行ってしまった。


「晴子ー、ご飯どこか人いないとこで食べようよ!
話も聞きたいことだし~」

「・・・・・・ウン」


嘘でもつくべきか。
でもボロが出ると怖いな。


瑞穂と有馬は適当な開き教室を見つけて弁当を広げる。

「深江、露骨だね。
思ってたより布津のこと好きなのね」

「いや・・・そういうんじゃないと思う」

「何か知ってんの?」

「・・・私の口からは言えないかな」


有馬はそれ以上言及しなかった。



「私のせいでごめんね・・・。またこうやって皆バラバラになっちゃったね」

「仕方のないことよ。
それにずっと続くわけじゃないって。
そうでしょ?」

「うん・・・布津にも3日ちょうだいって言われちゃった。
結局布津にまで気を遣わせちゃってさ」


有馬はそんな瑞穂を見てため息をつくと、自分の弁当からウインナーをひとつグサッとフォークに刺して瑞穂の口に乱暴に押し付けた。


「んむっ?!」

「あんま自分責めんなって!
晴子は晴子なりに考えて、頑張ったんでしょ?」

「う、うんっ・・・!」

「今好きな人と両思いで幸せなんでしょ?」

「うん・・・うん!」

「じゃあいいじゃん!」


「うっ・・・有馬さん・・・
うわ~~!!有馬さん大好きだー!!」


「うわっ、大げさ!!泣くな泣くな!」
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