有明先生と瑞穂さん
「お前の反応おもしれーな。せめて強がるとかしろよ」

「ややややめてください!」


逃げようとする瑞穂をすかさず掴んで離さない。


「お前みたいな女は嫌いじゃないぜ~。
いいか、ホイホイ簡単に股開くんじゃねーぞ?」

「やめてくださいってば!下品ですそういう話!」

「マジマジ。体は大切にしねーとなあ。
どんなにお前を好きだっつってもヤッた途端に捨てられるケースもあるからな」



「・・・・・・・・・へ?」



逃げようとする瑞穂の抵抗がピタリと止まった。



「全部の男がそうじゃねーけど、お前の彼氏がどんな男かなんて知らねーから注意させてもらうけどよ~。
世の中には女に対する性欲を恋愛感情だと勘違いしちまう奴もいるからなー」


「・・・あ、あの人はそんな人じゃないですっ」

「そうやって傷つく女は多いもんだぜ。
大体お前恋愛経験少ないだろ?つか初めてなんじゃないのか?
そんな初心者なお前の判断が本当に正しいのかも怪しいもんだぜ」

「うう・・・・・・」


先生は違う。そんな人じゃない。

わかっているけど言い返す言葉も出ない・・・。



信じているが、口之津の言葉に不安がよぎった。



(も、もし先生とそういうことになったとして・・・
終わった後で先生の熱が冷めちゃって・・・)


有明先生が
『なんか好きだとか言うのは勘違いみたいだった』
なんて顔に似合わないことをバッサリ言う姿が浮かぶ。


「ヒーーーー!」


瑞穂はその場に頭を抱えてしゃがみこんだ。


(くくくっ、おもしれー!)


口之津は笑いを堪えてその様子を眺めた。
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