有明先生と瑞穂さん

「こんばんは~・・・」


加津佐がいるならギクシャクしないかもしれない。
瑞穂は恐る恐る部屋の中へ顔を覗かせた。


「・・・こんばんは」


ぎこちない表情で有明が迎える。
あれ以来メールもまともにしていない。


「晴ちゃーん!こんばんは!
よく考えてみたらさー、こうして3人ってのも久しぶりじゃない?!」


もしかしたら加津佐は癒し系なのかもしれない。

その笑顔を見て少しだけ気が緩んだせいか玄関の段差でつまずくと、リビングから顔だけ出していた加津佐が大げさに笑った。


「大丈夫?」

「あいたた・・・はい」


立ち上がると先生が肩に触れようとした手を一瞬止めて引っ込めた。


やっぱり日曜のことを気にしている――・・・



有明先生のその態度に罪悪感が渦巻くが、もうどうするのが一番正しい行動なのかわからなかった。
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