有明先生と瑞穂さん
「―――?!
ちょっ・・・・・・」
慌てて引き剥がそうとするがその腕は乱暴に有馬の腕ごと押さえつける。
抱きしめられた有馬の視線のずっとずっと先には人目を気にせず手や体を絡ませあうカップルが見えた。
「やだ!!恥ずかしい・・・離せッ」
体の間に閉じ込められたままの腕で押し返すがびくともしない。
小柄な上に有明よりも細い口之津にここまで力があったのかと驚く。
「嫌だっつってんでしょ?!
離してよ離して、
――ッもう・・・
離っ――――
・・・・・・あっ?!」
突然首元に衝撃が走り背中がビクリと跳ねた。
口之津が首に噛み付いたのだ。
「こ、こんなところでっ・・・・・・!」
口之津のしたことを理解するとカーッと頭に血が上る。
もう一度勢いよく腕で押し返すと、ようやく少しだけ体の間に隙間が出来た。
しかしその隙間は有馬が押し返したものではなく、口之津が自ら体を離しただけ――
突っぱねた腕は押さえられ、二人の視線が重なる前に
口之津の唇は、
有馬の唇に押し付けられた。
「んっ・・・・・・・・・?!」
――乱暴だ。
乱暴すぎる。
力いっぱい握られた腕も
躊躇なく重ねられた唇も。
(全然違う・・・・・・!!)
『有明先生』の姿が頭に浮かぶ。
浮かべば浮かぶほど、目の前の人物に怒りを感じずにはいられなかった。
ちょっ・・・・・・」
慌てて引き剥がそうとするがその腕は乱暴に有馬の腕ごと押さえつける。
抱きしめられた有馬の視線のずっとずっと先には人目を気にせず手や体を絡ませあうカップルが見えた。
「やだ!!恥ずかしい・・・離せッ」
体の間に閉じ込められたままの腕で押し返すがびくともしない。
小柄な上に有明よりも細い口之津にここまで力があったのかと驚く。
「嫌だっつってんでしょ?!
離してよ離して、
――ッもう・・・
離っ――――
・・・・・・あっ?!」
突然首元に衝撃が走り背中がビクリと跳ねた。
口之津が首に噛み付いたのだ。
「こ、こんなところでっ・・・・・・!」
口之津のしたことを理解するとカーッと頭に血が上る。
もう一度勢いよく腕で押し返すと、ようやく少しだけ体の間に隙間が出来た。
しかしその隙間は有馬が押し返したものではなく、口之津が自ら体を離しただけ――
突っぱねた腕は押さえられ、二人の視線が重なる前に
口之津の唇は、
有馬の唇に押し付けられた。
「んっ・・・・・・・・・?!」
――乱暴だ。
乱暴すぎる。
力いっぱい握られた腕も
躊躇なく重ねられた唇も。
(全然違う・・・・・・!!)
『有明先生』の姿が頭に浮かぶ。
浮かべば浮かぶほど、目の前の人物に怒りを感じずにはいられなかった。