有明先生と瑞穂さん
「加津佐さんは彼女とかいないんですか?」

「あー話そらしたー」

(うっ、するどい!)

「だっていつも有明先生のうちに来てるんでしょう?」

「そうだね。ほとんど毎日ウチ来るよ」


有明は迷惑そうに加津佐を見てため息をついた。


「ひ、ひどい!その目つき傷つく!やめて有明」

「仲いいですよね」

「・・・腐れ縁なんだよ」

「俺ら高校からの付き合いなんだー。もっと古いと思ったでしょ?!でしょ?!」


加津佐は有明の肩を組んで嬉しそうにピースをする。

一方有明はうっとおしそうに顔を遠ざけた。


加津佐は急に遠い目をして真剣な顔をする。


「・・・高校のときはなかなか彼女ができなくてね・・・」

「一切喋らなければできたかもな」

「ちげーし!!お前と一緒にいたからだし!!」

「有明先生高校のときもモテたんですか?」

「・・・コイツはずっとそういうけどモテないよ」


有明は困ったような顔をした。


「いーや!モテてたね!
女の子から呼び出されてウキウキして出てったらこいつに手紙渡してくれってラブレターもらったこと何回かあるもんね」

「嘘付けよ、初めて聞いたぞ」

「だって俺全部破って捨ててたもん。悔しかったから・・・」
「オイ」

「あっははははは!」
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