放課後図書室
あのまま目を閉じていたら……。
いやいや、冗談だったんだって、多分。
でも、あのムードは……。
違う。
そんな。
有り得ないし。
頭の中で私Aと私Bが討論している。
はたから見たら、さぞおかしな百面相だろう。
考えれば考えるほど早足になる。
それと同時に、鼓動も早くなる。
多分、今日も、……眠れない。
そして、明日一日、また私だけが気まずい。
そうに決まっている。
私はもう分かっているんだ。
分かっているのに、抗えないんだ。
今日は家に帰りつくのがいつもより15分程早かった。